はじめの一歩
まずは、紙とペンをご用意ください。
絵を描いていただきたいのです。
だまされたと思って、一度本当に絵を描いてほしいのです。
お題は 「時計」。
あなたが『何時かな?』と思った時に見ている時計です。
一番よく目にするのが、自宅の目覚まし時計であれば、それを。
腕時計である方や、職場の壁掛け時計でも結構です。
出来れば、針が動くいわゆるアナログ時計。
デジタル時計やスマホでないものです。
たとえば、私の一番よく目にする時計は、リビングにかけてある
こんな時計です。
私の場合は、楕円形で回りが茶色いってことはわかっていました。
ただ、文字盤の数字がどんな字体だっけ?
メーカのロゴは入っていたっけ?
針の形状?確か秒針はあったような・・、でもどんなだっけ?
茶色い部分にはなにか模様が入っていたような、ないような。
あなたは描けましたか?
どうでしょう?
毎日見てるはずなのに案外、書けなくないですか?
実は、毎日見ているのは時計本体ではなかったんですね。
『時間』が知りたかったんですよね。
ほとんど『時計』自体は見てないのです。
時計ですから、当然と言えば当然です。
そう言われて改めてその時計を見てみると、
あぁこういう文字盤だったんだ。
と思いませんか。
そうです!
まさに字がそれと同じなんです。
字は『見る』、とは言いません。
字は『読む』と言います。
目的はその文字、その文章が何を伝えたいのか、
どういう意味なのかを『読む』ことが目的ですよね。
だから、字は読めればよいのです!
たとえ「うまい字」、「恰好いい字」がお手本として
あったとしても『観てない』んです。
だから、上手な字を書こうとしたとき書けないのです。
自分の頭の中に「上手い字」のお手本がないのです。
上手い字を見ないで、うまい字を書こうというのは、
ゴールの分からない駆けっこをしているようなものです。
どこへ向かっているの?
文字を読む ⇒ 文字を観察する
ときおり、手書きの文字や文章を目にします。
そして『読みやすい字だなぁ』とか『下手な字』などと印象を持つことはあります。
でも、やっぱり目的はその意味を読むことなので、
その字自体の形や恰好を『見る』ことはしないのです。
『字を見る。字を観察する。造形芸術として字を観る。』
日常生活ではやれているようで、やれてないんです。
例えばこんな会話することがありますよね。
『もう口が焼肉の口になってるから、魚とかはもういいわ。』
これは口が焼肉しか受け入れないモードに入っている。ということですよね。
目が『読むモードの目』になっていると、なかなか『見るモード』になりません。
もし『見るモード』の目になれれば、電車に乗っていても、
手書きの中刷り広告があれば、なるほど
『桜』っていう字はこう書くと恰好よく見えるのか。
手書きの看板、表札何をみても恰好良い字が目に入るようになり、
頭の中にお手本がどんどん溜まっていきます。
こうなればしめたもの!
あとはその通りにペンが動かせるようになれば、よいのです。
フィジカルの問題です。
『達筆』と言われる日はグッと近づくことになります。
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