「すぐに行くよ」って言うから待ってたのに。もう秋の夜長の長月もすっかり開けてきたわ。電話もない時代。待ち焦がれた一夜は長いんでしょうね。
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まさに、山からの風と書いて嵐というのも秋の草木が枯れ、しおれるのを見ればまさにその通り。そのままやないか〜い!歌の中身もそうないし、身分も低い役人さん。でも名だたる歌人との交流があったのは、その軽妙な歌に人気があったがゆえ。楽しい人だったのでしょうね。
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「千々」と「ひとつ」。「月」と「わたし」。人と自然。天と地。いろんな対句で中国の名句をパロッたもの。「ちぢに」は「千々に」と書くべきだったかな。行のあたまの一画は緊張が出るんでしょうね。「わが身」の「わ」がなぜか曲がります。
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学問の神様として有名な菅原道真(すがわらみちざね)公の作品。天皇の奈良へのお出かけ(たび)のお供で急なことで幣(ぬさ)※も用意出来ませんでした。※神主さんの持ってるバサッ!てやつお山の神様、幣の代わりにこの美しい紅葉をお受け取りくださいませんか?
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「逢坂山のさねかづら」「逢いたい人」と「小寝(さね)」一緒に一夜をすごすこの名のとおり、あなたと逢いたいものだ。かづらのつるをクルクルと手繰りよせるようにコッソリそなたのもとに行ければいいのに。
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嵐山のみごとな紅葉よ、この美しさは是非天皇にもご覧いただきたいものだ。もしこころがあるならば”みゆき(行幸)待たなむ”天皇の次のご旅行までその美しさを保ってくれぬか。この歌に感銘を受けた天皇がすぐさまこの地におとづれ、それ以降毎年来られるようになったとのこと。時の天皇に影響を与えるとはさすが才・知・...
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泉川によって二分されたみかの原まるで深窓に隔たれたあなたと私。「いつみ」たかと問われれば、実は一度もお会い出来ていないのに。でも、わたしはあなたに恋してる。恋しいのです。一度も逢ってない人に心を焦がす。二次元(アニメ)のイケメンに恋する現代とよく似た心境かも・・・さすが、紫式部のひいお爺ちゃん。ロマ...
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とても寂しさが身に染みる歌です。都を離れ、山里に住む宗于にとって秋の紅葉で賑わった人の足も途絶え、草木もどんどん枯れていく。出世にも恵まれず、枯れている季節を感じるのは、なんの娯楽もない時代とてつもない侘しさだったでしょう。
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おぉ〜っ、初霜で一面真っ白だ。これじゃあ、白菊の花がどこに咲いているのか皆目分からないや。あてずっぽうで、ここだと決めて折ってみようか。さて、当たるかなぁ。いやいや、わかるでしょ!ちょっと大げさですよね。でも、これが風雅なんですよね。キリリッと引き締まる厳冬の朝をより冷気を感じさせる白で表したさすが...
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君ともっと過ごしたかったのに無情にも空には有明の月がかかっている。明ければ帰るが世の習い。暁ほど辛いものはない。やけに連綿(字から次の字への虚線)が目立つ書きぶりになってしまいました。連綿線が長いとやはりあまり恰好いいものではありませんね。やはり中心線まで持っていくのは強引でしょうか。
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